パネルディスカッション 母と子の芸術 9

第一回母学会議

2016年10月21日(金)丸ビルホール

マザープロジェクト

おまもりうた:「誕生」

脳科学から見た芸術と倫理

基調講演

小泉英明

パネルディスカッション

「母と子の芸術」

パネルディスカッション 母と子の芸術

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宮廻:

はい、先ほどもお話がありましたように江戸は子どもを世界一大切にしたといいます。この江戸文化というのは、ある意味では、日本独特の文化です。もうひとつは捕らわれからの解放ということです。「ああしてはいけない、こうしてはいけない」、「ああしないといけない、こうしないといけない」というのではなく、「ああしてみたい、こうしてみたい」という捕らわれからの解放です。自分の子どもという考え方から解放され、子どもはみんなの子どもであるという考え方です。その大きな心というのは、世界である意味、一番誇れることではないのでしょうか。また色のもつ意味あいを考えてみますと、青というのは何を意味するかといえば、青年という青、赤というのは何を意味するかというと死を意味します。赤から再生して蘇ってきたのが、赤ちゃんです。その赤ちゃんからくちばしがだんだん黄色くなって、そして青年になっていきます。そして大体60才を過ぎたころに赤いちゃんちゃんこを着せ、死が近いことを暗示します。そして紅葉の葉っぱも黄色から赤に変化して枯れていきます。その落ちていく時に新芽を用意していきます。そしてその下の芽が葉っぱを押し出していくため、元気な木ではないと、この落ち葉は存在しないことになります。そうすると、自然界で次の世代に引き継いでいくということは大切なことで、どんどん代謝していくということが、ある意味では母学で、木というのは母のその芽を秋に準備するということです。そして、この色はぐるぐる永久に回り続けていきます。赤いもの、お肉でもそうですし、お魚も赤身のお魚というのは非常においしく感じます。これは要するに休眠しているところを食べてエネルギーに変えるということです。個人的には青いものがあまりおいしく感じないのは、一番生き生きしたものを食べると、あとはそれから衰えていくんだというところに、野菜嫌いの偏色を正統づけるための口実なのかもしれません。この食における色の美学と遊びというものを感じることができるのではないかと思います。

伊東:

様々なことが生命の過程に結びついているということ、そこを考えるべきはそこだという気がしますし、赤ちゃんから学ぶことも非常に多いと思います。葛西さん、第一回目もそろそろ終わりですが、開催された感想はいかがですか。

葛西:

伊東先生、本当にありがとうございます。父との約束が20年前にあったということは知りませんでした。感謝申し上げます。今日は、この母学に「赤ちゃんを知る、そして母になる」という副題がついています。あまりにも幾つかの大事な情報を各先生方がおっしゃったかと思いますが、この赤ちゃんを知ることをお母様になられる方は医学的、科学的、脳科学的にもっと深く知って、母になっていただきたい。母学をしっかり頭に入れていただき、お友達や保育園の先生方にも伝えていただければ、子ども達は心地よく優しくなれるのです。皆様にも感謝申し上げます。

伊東:

それでは、最後に今回、おまもりうたを作ってくれたスタッフを紹介したいと思います。まだ学生が4人ほどいますが、このメンバーでおまもりうたを作ってもらいました。今後も活動を続けていきたいと思います。(スタッフを紹介)